サンゴ群生の世界最北限とされる串本町の沿岸海域で、サンゴの産卵が始まった。同町有田にある串本海中公園センター水族館の御前洋さん(60)が確認した。これまでで最も時期が早いという。
16日から18日にかけての夜間、有田の錆浦海岸沖の水深2〜5メートルの海底で、イシサンゴの仲間のスギノキミドリイシが産卵した。数個の卵子と精子が一緒になった直径約1ミリの淡いピンク色の配偶子が、次々と放出され、神秘的な光景が続いた。
御前さんによると、サンゴの産卵は大潮の前後で、近年では6月下旬から8月下旬まで続く。これまでで最も早く観察されたのは2003年の6月23日で、今年はそれよりも1週間早い。近年、黒潮が接岸傾向にある上、今年は5月から6月にかけ、海水温の変動が少なく、高く推移したことが影響したとみられる。
今後、クシハダミドリイシやニホンミドリイシ、キクメイシなどほかのサンゴの産卵も続くという。
串本町の沿岸海域は2005年11月、世界的に重要な湿地を保全するラムサール条約に登録されている。
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